Chess.comよりイケてると噂の「lichess.org」を使ってみた
Chess.comのフォーラムで「lichess.orgのほうが勉強には適してる」というコメントを頂いたので、早速使ってみました。
lichess.orgとは
私自身初めてフォーラムのコメントでlichess.orgの存在を初めて知ったのですが、公式では以下のように説明されています。
lichess.orgはボランティアと寄付によって無料で自由に使うことができるチェスサーバーです。
どうやら2010年にThibault Duplessisさんが趣味で始めたプロジェクトで、最初はイリーガルムーブを判定することさえできなかったようです。
そこで彼はプロジェクトをオープンソースにして、有志によるボランティアで開発を進めて今日の形になったとか。
現在では毎日100万以上の対局が行われ、100%無料で使うことのできる最大のチェスサイトに成長!
しかも広告も無し!すごい!
さっそく対局してみた
lichess.orgにアクセスすると以下のようなとてもシンプルなページが表示されます。
右上にログインとあるけど、会員登録は面倒くさい…。
「トップページに持ち時間一覧があるってことは登録せずに使えるのでは?」
と思い「5+3」をクリックしてみました。
すると、そのまま匿名の相手とノンレートで対局開始!
あまりに急でびっくりした上に、相手は明らかに自分より格上…!
結局相手は持ち時間4分以上残したまま、私が持ち時間を使い切り時間切れ負けという結果でした。
これほどシンプルに対局を始められるサイトは他にないのでは?と思うくらい優れたUIだと感じました。
しかもストックフィッシュを使った解析がすぐに使える!
無料会員登録すればしっかりとした解析を無制限で使えるとか、なんだか信じがたいですがこれがオープンソースの力なんですねー。
学習をサポートする解析機能
登録をしていない状態でもストックフィッシュを使った分析はできますが、登録をすることで解析機能が無制限に使えるらしいので登録して確認してみました。
今回はChess.comの棋譜をインポートして、それを解析にかけてみようと思います。
会員登録をしたら、左上のツールから「棋譜をインポート」を選択します。
そうするとPGN形式で棋譜をインポートする画面が表示されます。
Chess.comのアーカイブから自分の対局で解析したいものを開き、右下の「ダウンロード」を押して表示されたPGNをコピーします。
あとはlichess.orgに戻って先程のPGNをペーストします。
それと、「コンピューターの解析をリクエスト」をオンにするのを忘れないようにしましょう!
使ってみて驚いたのが解析の速度です。
16手の対局なら2秒程度、60手の対局でも1分未満とありえなくらいの速度で解析が終了しました。
そして、解析の結果から「序盤」「中盤」「終盤」がどこから始まったのかを示してくれます!
適当に選んだらボロボロの対局で例としてあまり良くないのですが、これを見れば「どこが自分の弱い点なのか」が可視化できます。
(これだとほぼすべて絶望的ですね)
また、「自分の悪手に学ぼう」を押すと解析した対局から悪手をピックアップして、振り返りのサポートをしてくれます!
至れり尽くせりでやばいですね!
充実した学習コンテンツ!
トップページの左上を見ると「学ぶ」や「コミュニティ」などがあり、まさか無料で学習コンテンツまであるのかと思い「チェスの基本」を見てみました。
めちゃくちゃグラフィカルでリッチだった!
割と本気で衝撃を受けました…。
コンテンツはコマの動かし方から上級編まで、しっかり日本語で用意されてました。
しかも効果音までついてました(キュピーン)。
ただ、Practiceなど一部のコンテンツはまだ英語のままの模様。
これもボランティアの方たちが直に翻訳して下さるんでしょうねー。
lichess.orgは本当にイケてた
ざっとサイトを概観しただけですが、ユーザー数も多くチェスのプラットフォームとして確立されている印象を受けました。
無料で、広告もなく、登録さえすればすべてのコンテンツ・機能を使うことができるのは本当に驚きました。
マスターの方も多くアクセスしており、ユーザー数も常に20,000人前後で対局に困ることはまずありません。
そして、取ったコマを使える変則ルールや様々なトーナメントがあり、チェスをする環境としては刺激的と言えます。
Chess.comとの比較ですが、おそらく運営方針が違うので単純に比較はできないんじゃないか、と感じました。
ただ、無料ですべてのコンテンツを使いたい、より気軽に対局したいという場合にはlichess.orgのほうが適していると思います。
個人的にはlichess.orgのUIが美しくて感動しました…。